多文化共生の本質的課題

外国人問題

及び腰の行政に信頼回復のチャンスを!

藤沢市に欠ける外国人への対応力

多文化共生とは、国同士の文化の違いを無条件に受け入れることではありません。
互いの文化を尊重しながら、日本の法令や地域のルールを共通の基盤として、市民一人ひとりが安心して暮らせる地域社会を築いていくことだと思います。そのために行政自らが、透明性のある情報提供をし、対話の場作りをし、そして公平なルール運用を果たせるよう働きかけていくことが必要ではないでしょうか。

藤沢市は今までの流れの中で、「多文化共生」という理念を作り上げてきました。
しかし、市民が「安心して暮らせる仕組み作り」、あるいは外国人が「地域の一員として受け入れられる仕組み作り」が整っているかと言えば、必ずしもそうでない状況です。
多文化共生を進めていく為には、地域ごとの実情や課題を把握し、それに応じられる体制をさらに強化していくべきでしょう。
それには市自体が、外国人との継続的な対話のみならず、様々な地域活動や防災訓練などへの参加を促し、より近しい存在として近隣に認知してもらえるよう、絶えず接点を持ち続けていくことが重要と思われます。

共生の前提は、ルールの共有化

従来の多文化共生の施策は、外国人を支援するという色彩が比較的濃かったと言えます。
しかし、地域として安心して暮らすためには、

POINT① ごみの分別
② 夜間の騒音
③ 自転車や自動車の交通ルール
④ 自治会との協力
⑤ 地域行事への参加

など、地域で生活する上で必要なルールを共有していくことが不可欠です。
すなわち「権利」と「責任」はセットにして、ルールを遵守していくことが求められます。

例えば昨今、モスク建設を巡って反対意見が続出しています。
こうした背景には、イスラム教だからというより、「何をしているのか」「何をどうしたいのか」がさっぱり分からないという心理が住民側に働いているからです。

仮に行政が間に入って、お互いが頻繁に意見交換の出来る場を作っていたのならどうでしょう。
また、モスクも地域の資源と捉え、その建設以前から「災害時の避難協力、炊き出し、安否確認」など果たしてくれるよう、防災協定を結んでいたらどうでしょう・・・。

「治安」「子どもの教育への影響」「一神教」などを不安視して排他的になればなるほど、対立は深刻化し、行政への信頼が失われます。他方では、それを「ヘイト」「偏見」「差別」と言って、地域を煽る心ない連中が跋扈してきます。
今、行政がやるべきことは、多文化共生の課題を明確にし、現状について市民に分かりやすく情報発信すること。そして、進捗度合いや成果についても、その都度公開していくことではないでしょうか。

多文化共生・地域づくり条例の早期制定

今の藤沢市に必要なのは、理念だけを掲げる条例ではなく、地域の秩序を守りながらも、誰もが安心して暮らせる社会を実現するために、実効性のある条例です。
日本人だろうが、外国人だろうが、教育や福祉、医療などの公共サービスを利用する権利を持ちつつ、その一方で、近隣住民と安全で安心して暮らせる環境作りに協力する責任があります。

条例において、守るべきものは信教の自由や人としての尊厳、教育を受ける権利、適正な行政サービス等、憲法や法律で保障された基本的な権利です。
そして、規制すべきものは、社会全体に過度な負担を求めたり、公序良俗に反したり、また自らの価値観を押し付けたりする行為です。

したがって、仮に生活ルールを繰り返し守らず、地域社会に重大な支障を与えるケースが生じた場合には、条例上、行政上の手段として、丁寧な説明や助言⇒文書指導⇒改善命令⇒過料などを段階的に講ずることも盛り込むべきでしょう。
また、同時に

POINT① 在留資格に関する措置
② 退去強制
③ 就労資格取り消し

など、国が所管する事項についても、トラブルを初期段階で極力防げるよう、市が国や警察、関係機関との連携を密にしていく、その責務も明記すべきです。

地域共生コーディネーターの役割と使命

条例の中に位置づけるべきものとして、「地域共生コーディネーター」の存在があります。
それを13地区の各市民センターに配置し、そして

Tips① 地域の課題把握
② 外国人住民の相談
③ 自治会への橋渡し
④ 学校との調整
⑤ 災害時の連携
⑥ 苦情の初期対応

など、を担当してもらいます。
外国人が転入してきた場合、先ず当該センターと自治会が合同で外国人向けの生活ガイダンスを実施します。
何より外国人に対しては、地域で生活するための共通のルールを周知しなければなりません。

また、3カ月に1度程度、各地域の自治会はじめ学校、警察、消防、企業関係者らと外国人代表との「地域共生会議」を開催します。ここでは、地域の「困りごと」を議論し、双方による解決を図る場としていきます。
したがって、これらを主導する中心的な役割を、「地域共生コーディネーター」が担うのです。

もちろん市全体としても、地域課題を把握し、情報共有を行い、国や県とも対応していくことが求められますので、市役所内部には「地域共生推進本部」を置くべきでしょう。
そこでは、HPを通じて定期的に外国人に関する

Tips① 転出入の推移
② 自治会や日本語教室の参加率
③ 相談件数
④ トラブル件数

など、個人情報に配慮しつつ公開するようにします。
市自らが事実を正確に表すことで、憶測や偏見に繋がらないようリードしていかなければなりません。

元衆議院・参議院議員:水戸 まさし

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