高齢者の生活を守る 

人生100年と言われる時代です!

高齢者の生活を守る

人生100年と言われる時代、何より健康長寿を基本として整備していきます。

介護人材の確保

国立社会保障・人口問題研究所によると、2040年時点の75歳以上の人は全体の20%を超え、日本人の5人に1人以上が後期高齢者の仲間入りとなります。そして後期高齢者の年間に掛かる介護費用は、74歳以下の高齢者の10倍と言われておりますので、後期高齢者の増加により、介護需要が飛躍的に増大します。

国は2040年度に505万人の介護人材が必要であると予測しますが、その達成は甚だ困難と言わざるを得ません。何故なら、介護職としてのリスクが大きい割には、相変わらず賃金水準が低く、全産業の平均給与(賞与含む)が月額37万3千円にあるのに対し、介護職は28万8千円と、8万円以上少ないのが現状です。介護制度を維持するための人材確保は急務の課題ですので、介護保険料の引き上げや、また保険料を支払う年齢の引き下げ等、国民的な議論を交えて結論を出す必要があります。

また介護人材の確保には、待遇面のみならずキャリアパス(希望する職務や職位への道筋)に応じた研修を一層充実させなければなりません。さらに、ICT(情報通信技術)の活用やAI(人工知能)とロボットの導入で、介護職の業務負担を軽減させる必要もあります。

フレイル対策

フレイルとは「加齢により心身が老い衰えた状態」のことです。今や藤沢や寒川でも、高齢者の間でコンピューターゲームを使った交流が広がっておりますので、フレイル対策としての「シルバーeスポーツ」の活用もありと考えます。

そもそもeスポーツは、コンピューターゲームやビデオゲームで対戦し、点数やタイムを競う競技です。ゲームは依存症に陥る危険性をはじめ、その都度、マイナス面が強調されがちですが、ゲーム画面の動きに合わせて指を動かすことは、認知機能を維持する上で有効です。

既に藤沢市内にある慶応SFCの研究でも、ゲームによって、高齢者の認知機能や、画面の動作を予測する機能が向上するという結果発表がされておりますので、「健康ゲーム指導士」の育成にも乗り出すべきでしょう。そして指導士がこうした高齢者を支援することで、遠隔地の相手とも一体感や盛り上がりを楽しむことが可能となり、ひいては健康寿命の拡充に資すると思われます。

総合診療医制度の推進

厚労省によると、国内の診療所は増加傾向でして、2020年時点で約11万施設近く存在します。その中でも全体の約63%が内科を標榜していますので、診療所のなかでも圧倒的に多いのが現状です。「総合診療医」とは、子どもから老人までを対象に様々な病気や症状を見てくれる医者を言います。

今まで国内において、総合診療医の必要性が十分理解されてきておらず、臓器ごとの専門家に分かれる医療界では、総合診療に人材が集まりにくい歴史がありました。しかし高齢社会が進展する中、地域の診療所でも、複数の生活習慣病を抱える患者が増えて、それに対応できる医師のニーズは高まっております。

やっとのことで昨年5月の医療法改正により、外来では患者の選択可能な「かかりつけ医」の制度設計が図られるようになりました。これを機に国が掲げる医療体制として、総合診療医のキャリアパスを明確に描いてあげることが大切です。総合医療医自らが専門職としての道筋に確信が持てれば徐々に増えるはずですので、定着を図るべく医療人材の育成を進めていかねばなりません。

 

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